私はペット。
時々、貴方に反抗したくなる時、
右に行ってって言われて、左に行きたくなる時、
なんで右なのよぉって、反発したくなる時。
それでも、言う通りに右に行ったら。
この道の、この桜並木を君に見せたかったんだ、とか。
ここのたこ焼き美味しいんだよ、君に食べさせたかったんだ、とか。
そんな思いがけない優しさを。
え?そうきたか・・・と、想像の斜め上いく貴方の優しさを。
良かった、言う通りにしていて。
良かった、反発しなくて。
時々、貴方に文句を言って後悔もする。
散々、文句を言った数日後に、なんかどうでも良くなって、
あれ?なんで私こんなに拘ってたんだろう、とか。
なんでこんなに、執着してたんだろう、とか。
ホントにどうでも良くなって。
やっぱり言わなきゃ良かったって。
後悔、後悔、後悔。。。
そう、いつもそう、私ばっかりからまわり。
いつも我慢してるような、頑張り過ぎちゃってるような、
いつもいつも貴方に合わせてばかりの毎日。
でも、貴方は私に強要したりしていない。
我慢しなさいとか、もっと頑張れとか、言ってない。
もっと楽にしてていいよって。無理しなくていいよって。
好きにしていいよって、言ってくれるのに。なぜ。
イイコでいたいのかな。
よしよし、偉いね、頑張ったねって。言って欲しいだけなのかな。
頑張らない私を、責められたくないだけなのかな。
だって、あなたの言う通りにしていたら、きっと。
間違いないのだもの。
私の小さな脳みそで考えるより、
ぜったい間違いないのだもの。
だから、あなたに付いていく。
あなたのそばにいる。
あなたの言う通りにする。
お手と言われたらお手をする。
待てと言われたら、いつまでも待つ。
私はあなたのペット。
優しく髪をなでる貴方に、うっとり寄りかかる
私はペット。
時々、夜鳴きするかもしれない。
反抗して、ちょっと噛みついちゃったりするかもしれない。
だけど、優しく、教えてね。
ダメだよって、優しく叱ってね。
決して捨てないでね。
いつまでも、いつまでも、そばにいてね。